お昼を過ぎるとおでこや鼻がテカってくる。だから、さっぱりタイプの化粧品を使って、あぶらとり紙でこまめに皮脂をおさえている。それなのに、洗顔のあとは肌がつっぱり、ファンデーションが粉をふく――。
こんな矛盾した状態に心当たりがあるなら、それは「インナードライ」かもしれません。インナードライは、肌の表面には皮脂が出ているのに、内側のうるおいが足りていない状態のことをいいます。この記事では、40代のインナードライの特徴と、皮脂と水分のバランスを整える保湿の考え方をまとめます。
インナードライ対策まとめ
| ポイント | 考え方・方法 |
|---|---|
| 皮脂を取りすぎない | 洗いすぎ・あぶらとり紙の使いすぎに注意 |
| 水分と油分の両方 | 化粧水だけで終わらず、乳液やクリームでふたを |
| さっぱり=正解ではない | さっぱりタイプだけで終わると乾燥が残ることも |
| 日中のうるおい補給 | ミストや保湿で乾燥を感じる前にケア |
| 部分ごとに調整 | テカる部分と乾く部分で量を変える |
インナードライとはどんな状態?
インナードライは、正式な病名ではなく、肌の状態を表す言葉です。表面は皮脂でべたついたり、テカったりしているのに、肌の内側は乾燥しているという、一見すると矛盾した状態をさします。
よくあるサイン
- 洗顔後、すぐに肌がつっぱる
- おでこや鼻はテカるのに、頬や口元はかさつく
- 化粧水をつけても、すぐに乾く感じがする
- 夕方になるとメイクがくずれやすい
- 毛穴が目立つ、肌がごわつく
ここで疑問に思うかもしれません。乾燥しているのに、なぜ皮脂が多く出るのでしょうか。
なぜ乾燥しているのに皮脂が出るのか
肌は、乾燥から身を守ろうとして、皮脂を多く出すことがあると考えられています。肌の内側のうるおいが足りないと、表面だけでも守ろうとして皮脂が増え、結果として「テカるのに乾く」状態が生まれるのです。
さらに40代になると、肌がうるおいを保つ力がゆるやかに変化していきます。若いころと同じ「皮脂を取るケア」を続けていると、乾燥が進み、それをおぎなおうとしてまた皮脂が出る――という悪循環におちいりやすくなります。
実はここが大事|皮脂は「敵」ではない
テカりが気になると、皮脂を「取りのぞくべきもの」と考えてしまいがちです。けれど、皮脂には、肌の水分が逃げないように守る、大切な役割もあります。皮脂を取りすぎると、肌は守る手段を失って、さらに乾燥しやすくなってしまいます。
インナードライの対策で大切なのは、皮脂を減らそうとすることではなく、肌の内側にうるおいを与え、肌が「もう皮脂を出さなくても大丈夫」と感じられる状態をつくることです。テカりの原因が乾燥にあるなら、取るより先に、うるおすこと。この発想の切りかえが、インナードライとの付き合い方のいちばんのポイントです。
インナードライのための保湿の整え方
洗顔は、皮脂を取りすぎない
洗浄力の強い洗顔料で一日に何度も洗うのはやめましょう。泡でやさしく洗い、ぬるま湯ですすぎます。朝は肌の状態に合わせて、洗顔料を使わずにぬるま湯で洗うのもよい方法です。
化粧水は、少量を重ねてなじませる
化粧水は、一度にたくさんつけるより、少量を2〜3回に分けて重ねるとなじみやすくなります。手のひらで顔を包みこむようにして、ゆっくりなじませましょう。
乳液やクリームで「ふた」をする
テカるのが気になって、化粧水だけで終わらせていませんか。化粧水で与えた水分は、そのままだと蒸発しやすくなります。乳液やクリームで、うるおいを閉じこめる「ふた」をすることが大切です。べたつきが気になる場合は、軽いテクスチャーの物を選んだり、量を調整したりしましょう。
部分ごとに量を変える
おでこや鼻など皮脂が出やすい部分は薄めに、頬や口元など乾燥しやすい部分は丁寧に重ねる。顔全体に同じ量を塗るのではなく、部分ごとに調整すると、べたつきをおさえながらうるおいを保てます。
日中のケアのポイント
- あぶらとり紙は、押さえる程度に。何度も使いすぎない
- ティッシュで軽くおさえて、余分な皮脂だけをとる
- 乾燥を感じたら、ミスト化粧水や保湿スティックでうるおいを足す
- エアコンの効いた部屋では、加湿器を使うなどして乾燥を防ぐ
メイク直しのときも、皮脂をおさえたあとに、少しうるおいを足してからパウダーをのせると、粉っぽくなりにくくなります。
成分選びのヒント
インナードライが気になるときは、セラミドやヒアルロン酸、アミノ酸など、うるおいを保つ成分を配合したアイテムを選ぶとよいでしょう。アルコールが多く配合された、さっぱり感の強い化粧品は、肌によっては乾燥を感じやすくなることもあるので、使い心地を確かめながら選んでください。
よくある質問
Q. 脂性肌用の化粧品を使ってもいい?
A. 皮脂をおさえることに特化した物だけを使うと、乾燥が進むことがあります。インナードライが疑われる場合は、うるおいを与えることを重視したアイテムを中心にしましょう。
Q. 乳液やクリームを塗ると、ニキビができそうで心配です。
A. べたつきにくい軽いテクスチャーの物や、ニキビのもとになりにくいことを確認した物(ノンコメドジェニックテスト済みなど)を選ぶ方法もあります。量を少なめにし、皮脂の多い部分は薄く塗りましょう。
Q. インナードライは、どのくらいで落ち着きますか?
A. 肌の状態や生活習慣によってちがいます。洗いすぎをやめ、保湿を続けて、数週間から1か月ほど肌の変化を見てみましょう。
季節によって変わるインナードライ
インナードライは、季節によってもあらわれ方が変わります。夏は、汗や皮脂が多いことに加えて、エアコンの効いた部屋で肌の水分がうばわれやすく、「テカるのに乾く」状態になりやすい季節です。冬は、空気の乾燥が強くなり、肌の内側の乾燥がよりはっきり感じられるようになります。
夏は軽いテクスチャーの乳液やジェルでふたをし、冬はクリームを足すなど、季節に合わせて保湿の重さを変えてみましょう。一年中同じケアを続けるのではなく、肌の声に合わせて調整することが、インナードライと上手に付き合うコツです。
インナードライ対策で避けたいこと
- 一日に何度も洗顔料で顔を洗う
- あぶらとり紙で、肌がきゅっとするまで皮脂をとる
- 化粧水だけで保湿を終える
- アルコールの強いさっぱり化粧品だけを使い続ける
- テカりをかくそうとして、パウダーを何度も重ねる
どれも、皮脂を減らそうとするあまり、かえって乾燥を進めてしまう習慣です。思い当たるものがあれば、ひとつずつ見直してみましょう。
インナードライは、肌質が変わったというより、肌のバランスが少しくずれているサインです。洗いすぎをやめ、うるおいを与えてふたをする基本を続ければ、肌は少しずつ落ち着きを取り戻していきます。あせらず、数週間単位で肌の変化を見守りましょう。
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まとめ|テカりは「乾いているよ」というサインかもしれない
表面はテカるのに、内側はつっぱる。インナードライは、肌が乾燥から身を守ろうとして皮脂を出している状態だと考えられています。40代になると、肌のうるおいを保つ力が変化するため、若いころと同じ「皮脂を取るケア」を続けていると、悪循環におちいりやすくなります。
大切なのは、皮脂を敵にするのではなく、肌の内側をうるおし、水分と油分のバランスを整えることです。洗いすぎず、化粧水を重ね、乳液やクリームでふたをする。テカりが気になったときほど、「もしかして乾いているのかも」と立ち止まってみてください。その視点が、肌との付き合い方を変えてくれるはずです。

